私は子どもの頃、
先天性股関節脱臼の診断を受けました。
まったく覚えていませんが
幼い頃に大手術をしたそうです。
それでも子ども時代は
運動が得意な方でしたし
特に大変だった記憶はありません。
でも、やっぱり
激しい運動すると
痛みが襲ってくることもあり
私にとって痛みは
とても身近なものでした。
・
時は過ぎ、25歳で臨床心理士を目指して
大学に再入学しました。
大学3年生になり
卒業研究のテーマを選ぶことになった時
臨床心理学の分野の中にも
「痛み」という研究テーマが
あることを知りました。
それを見つけた時
私の中でビビビと衝撃が走りました。
本当にビビビと。
私が大学に再入学したのは
このためだったのかなとも思いました。
そこからは、
痛みの心理学的研究にのめり込み
痛みのテーマで博士学位を取得しました。
痛みのテーマでなければ
正直ここまでやれなかったと思います。
そして、この経験を通じてようやく
この痛み(病気)のおかげで
今の自分がある、ありがとうと
親にも自分にも
心から言うことができました。
・
子ども時代、勉強が苦手で
何にも情熱がもてなかった私が
「痛み」のおかげで
勉強の楽しさを知り
情熱をもてるようになった。
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自分の中では
子ども時代と25歳以降の私は
180度違う人生を歩んでいると感じます。
もちろん、正直なことをいえば
病気じゃない方がいいし
痛みなんてない方がいい。
ヒールを履いて颯爽と歩きたいし
フルマラソンだってしてみたい。
だけど
これが私なんですよね。
それでですね。
これは、私の専門とする
認知行動療法の教えですが
たとえ同じ出来事を経験しても
「とらえ方」によって
感情や行動は変わる
という考え方をするんですね。
出来事は変えられない。
でも、自分の中にある
「とらえ方」なら変えられる
と考えます。
たとえば私の例でいうと
足の病気があることに対して
「この足のせいで人生は台無しだ」
ととらえるか
「この足のおかげで今の人生がある」
ととらえるか
このとらえ方の違いで
その後の気持ちや行動は
かなり変わってきます。
夫婦関係の例でいうならば
パートナーから何か言われた時でも
「冷たい人だ」
ととらえるか
「私のためにいってくれている」
ととらえるか
とらえ方の違いで
ふたりの関係性は
大きく変わります。
・
無意識のうちに
自分を苦しめる考えを
している方はとても多いです。
無理に「よい人」
無理に「ポジティブ」
になる必要はありませんが
「自分を苦しめる」考えばかりを選び
自分を追いつめる必要は
ないと私は思います。
自分を守れるのは
自分を大切にできるのは
自分です。
「自分は◯◯が悪い」
「あの人は◯◯が悪い」
そうやって何かのせいするのは簡単ですが
「これは絶対何かの意味がある」
と考えて、自分なりに向きあってみる。
私はそういう生き方がしたいです。
今回、病気のことを書いたのは
こんな人もいるって
知ってほしかったから。
自分のことを書くのは
しかも病気のことを書くのは
ものすごく抵抗がありました。
起業から約4年を経て
ようやく書くことができました。
私がこの活動をしているのも
こうしてブログを書いているのも
何かの意味があると思っています。
自分の力をもっと信じよう。
もっともっと自分を大切にしよう。
自分が望むなら
いつからだって
なりたい自分になれると
私は信じています。
私でよかったら
いつでも話にきてください。
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公認心理師・臨床心理士 いまいちづこ
早稲田大学で学部から博士課程まで認知行動療法を学び、女性に特有な心身の症状やライフスタイルの問題を専門に研究と支援を行っている。2015年、公認心理師・臨床心理士・専門健康心理士として、博士の専門性を生かしたカウンセリング・コーチングを行うBlossomeを開業。女性起業家として、また小学生2人の息子の母親として、日常生活でできるメンタルの整え方や子育ての方法について具体的にサポートしている。